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2025.5.16 /
約1万1400件の生徒情報が閲覧可能状態 3年以上、センシティブな内容も【千葉県】
千葉県松戸市は、同市立の小中学校2校において、児童・生徒の個人情報が適切に管理されておらず、約1万1400件にのぼる情報が閲覧可能な状態になっていたことを明らかにした。
いずれの学校でも、欠席・遅刻の理由を記録したアンケート形式のフォームが、誤った設定により児童生徒が利用するタブレット端末から閲覧可能な状態で保存されていた。
対象となる中学校では、2025年4月25日、生徒からの指摘を受けて発覚。
およそ1年2カ月分にあたる延べ約1400件の情報が閲覧可能な状態だったという。
情報には、氏名や欠席・遅刻の理由が含まれており、一部には対人関係や体調に関するセンシティブな内容も含まれていたという。
一方の小学校では、2025年5月1日に市教育委員会の調査により判明。
こちらでは、約3年8カ月にわたって延べ約1万件の欠席等の連絡情報のほか、林間学園の出欠情報や教員への連絡事項(延べ5件)も閲覧可能な状態だった。
松戸市教育委員会によると、両校とも閲覧が可能であったのは市が児童・生徒に貸与したタブレット端末からに限られており、現時点では外部への流出や二次被害は確認されていないとしている。
市教育委員会はすでに市内の全小中学校で同様の事例がないことを確認。
さらに、5月10日には当該校の保護者を対象とした説明会を開いている。
再発防止策として、市内全校の管理職および情報担当教員を対象に研修を実施するほか、アンケートツールの使用時におけるチェックリストの作成・確認体制の強化、ICT支援員と管理職の連携による確認体制の徹底を掲げている。
松戸市教育長・波田寿一氏は、「このたびの個人情報流出につきまして、児童生徒や保護者の皆様をはじめ関係者の方々にご心配とご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。今後、このようなことがないよう再発防止に努めてまいります」とコメントした。