2023.7.12 /

急速に普及が進むIOTサービスのセキュリティリスクと対策を徹底解説!(利用者編)

企業の情報システム部門・セキュリティ担当者は、急速に普及していくあらゆるITサービスに対するリスクを把握して、対策を打たなくてはなりません。時代の変化とともに新しいイノベーションが沢山生まれる現代において、常に最新のトレンドを分析する必要があるのです。

 

今回の記事では、日常生活の中で触れる機会も多い「IOTサービス」を取り上げて、具体的事例からセキュリティリスクの解説、一般利用者側が留意しておくべきセキュリティ対策などを総合的に解説します。

 

一般利用者が触れる身近なIOTサービスの具体例

IOTとは「モノのインターネット」とも呼ばれており、さまざまなモノがインターネットに繋がる仕組みを指しています。近年はIOT家電などで触れる機会も多いため、この項目では、一般利用者が触れる機会のあるIOTサービスを具体的に見ていきましょう。

 

IoT家電

インターネットに繋がった洗濯機・冷蔵庫などの家電を「IOT家電」と呼びます。

家電がインターネットに接続することで、機能を後から増やしたり、遠隔操作が可能になったり、家電同士を連携させたりするなど、私たちのライフスタイルに寄り添って、より良い暮らしをサポートするのです。

 

具体的には以下があります。

・スマートフォンアプリから遠隔操作可能な洗濯機

・スマートフォンのGPSと連動して、外出すると省エネ運転に移行する冷蔵庫

・掃除したいエリア・ゴミ分布や走行軌跡をスマートフォンで確認できるロボット掃除機

 

スマートスピーカー

スマートスピーカーとは、対話型の音声操作に対応したAIアシスタントを利用可能なスピーカーです。

 

現在、多くの方がインターネットを介して音楽鑑賞や調べ物、買い物といったサービスを利用していますが、スマートスピーカーでは、そうしたサービスを、PC・スマートフォンなどを介することなく「音声」のみで操作できます。

 

スマートロック

スマートロックとは、スマートフォン・タブレットなどの専用アプリを利用して、ドア解錠・施錠を管理できるシステムです。スマホアプリだけでドアの開閉が可能になるため、鍵を持ち歩く必要がなく、建物の出入りがスムーズにできます。

 

スマートタグ

スマートタグとは、「忘れ物防止タグ」とも呼ばれる、スマートフォンと連携して使用するデバイスです。財布・バッグ・自転車・パスポート・ノートパソコンなど、さまざまなアイテムに取り付けを行って、紛失を防止したり、紛失したアイテムの発見をサポートできます。

 

ウェアラブルデバイス

ウェアラブルデバイスとは、手首や腕、頭などに装着するコンピューターデバイスを指します。代表的なウェアラブルデバイスの例として、腕時計のように手首に装着するスマートウォッチ、あるいはメガネのように装着するスマートウォッチなどが代表例です。

 

IoT機器への攻撃によって利用者側で引き起こされる3つのリスクとは?

IOTサービスは生活の利便性を大きく向上させるメリットがある反面、IoT機器への攻撃によるリスクもあります。この項目では、IoT機器への攻撃によって利用者側で引き起こされるリスクを見ておきましょう。

 

 個人情報・企業情報が搾取される

防犯カメラ・スピーカ〜などが乗っ取られることによって、個人情報が盗まれるリスクが考えられます。例えば「パスワードを初期設定のままにしている機器」などは、簡単にセキュリティを破られてしまうため、パスワードを変更しないまま使うのは非常にリスクの高い行為です。

 

 制御システムの攻撃によって、物理的事故を引き起こす

システムを利用する企業側から想定すると、制御システムがサイバー攻撃を受けることで、IoT機器そのものの制御が効かなくなり、物理的事故を引き起こすリスクもあります。制御システムにIoTが導入されている産業機器・ロボットなどにも同様のリスクがあるのです。

 

人命に危険を及ぼす可能性もあるため、注意が必要になります。

 

 踏み台攻撃に利用される

「初期パスワードで簡単に攻撃者に乗っ取られた」などがIoT機器で発生した後に、「積み台攻撃」に利用されるリスクもあります。踏み台攻撃とは、第三者のデバイス・サーバーを乗っ取ってサイバー攻撃・迷惑メールの発信源に利用することです。

 

一般利用者が留意しておきたいセキュリティ対策4つのルールとは

IoT機器があらゆる場所に浸透したことで、一般利用者も日常で機器に触れる機会が増加しています。

改めて利用者がIoT機器を使う上で、留意しておきたいセキュリティ対策をチェックしましょう。

 

 問い合わせ窓口やサポートがない機器やサービスの購入・使用を控える

サービスの問い合わせ窓口・サポート対応がない場合、何か不都合が生じたとしても、適切に対処することが困難になります。機器アップデートも適切に行うことができなくなるため、安全な状態で継続して機器やサービスを利用できなくなるため、必ず問い合わせ窓口・サポートがある商品を購入しましょう。

 

 初期設定に注意する

インターネットに接続する機器のパスワードが他の人に漏れると、インターネット経由で機器が乗っ取られて、自分(所有者)やその家族等になりすまして不正利用される恐れがあります。

 

機器を初めて利用する際に、ID・パスワードの設定を必ず行いましょう。パスワード設定において、「機器購入時のパスワードのままにしない」「他の人とパスワードを共有しない」「他のパスワードを使いまわさない」などを確認しましょう。

 

 利用していない機器は電源をOFFにする

使用しなくなった機器や不具合が生じた機器をインターネットに接続した状態のまま放置すると、知らず知らずのうちにインターネット経由で機器が乗っ取られ、不正利用される恐れがあります。

 

使用しなくなった機器や不具合が生じた機器は電源を切りましょう。

 

 機器を自身の元から手放す場合はデータを削除する

機器を捨てる・売る・貸し出すなど、機器を手放す場合には、機器に記録されている情報の削除を行わないと、自分・家族などの利用者情報が外部に漏洩する恐れがあります。

 

機器を手放す場合は、自分・家族など利用者のプライバシー情報が漏れないよう、情報を確実に削除しましょう。

 

IoTを利用した攻撃から守るために、利用者側もセキュリティ意識を高めよう!

この記事では、利用者側から見たIOTサービスのセキュリティリスクと対策について解説してきました。

機能の利便性にどうしてもフォーカスしてしまいがちですが、安全に利用するために適切なセキュリティ知識を知っておく必要があります。

 

IOTサービスを利用した攻撃は年々増加傾向にあるため、正しい知識を身に付けることが大切です。

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